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押し目率を利用したトレードとは

■押し目とは何?
「押し」とは株価がある程度上昇した後で、持っている株を売却して利益を確保したい投資家の売りなどでいったん下落(調整)すること、をいいます。
「目」というのは、株を売却して利益を確保したいという投資家が一段落し調整が済んで反転上昇すると多くの投資家が考える価格のことです。
「押し目買い」とは、「そろそろこの辺りで下げ止まるだろう」と考えて、反転上昇を期待してある銘柄を買うことをいいます。

■押し目率とは何?
直近の上昇相場で「安値」から、上昇が終わった「高値」までの上昇に対して、現在どれくらい下がっているかを表すのが「押し目率」です。直近上昇相場の上昇値を基準にして算定します。
「押し目率」には、上から「1/3押し」「0.382押し」「1/2押し」「0.618押し」「2/3押し」があります。
これは、株式市場が出現して以来の経験則や黄金比率(1対0.618など)を基準にして、直近の上昇・下落相場の上昇値・下落値に対する一定の割合が、調整による下落や上昇の目安になるという考えです。

■具体的には
下の図は、日経平均株価の日足チャートです。
6月14日から7月4日まで矢印のように上昇しているのが分かります。
そして、7月5日から下落が始まっています。7月7日には7月4日の株価から約300円下落しており、これまでの上昇の勢いが変化しているのではないかと考えられます。
つまり、調整の下落=押しを作っているのではないかと考えるのです。

そこで、おおよその形勢として(中期的)上昇相場に入ったと判断した場合、株価形成のメカニズムとしては、安値を割り込まずに再上昇しますので、その再上昇を狙うのが押し目買いなのです。

では、押し目(調整が終わって上昇に転じると予想される)となる株価をどうやって予測するかがポイントになります。

押し目.bmp


■押し目率を使った株価反転地点の予測
押し目率は、経験則や黄金比率といった理論値から、「1/3押し」「0.382押し」「1/2押し」「0.618押し」「2/3押し」などが一般的(多くの投資家が使っている)です。

押し目率を使って、下げ止まりそうな地点を予測するには、次の式を使って算出するのです。
「直近上昇相場の高値−(上昇幅×押し目率)」

たとえば、上のチャートで言えば、
1/3を押し目と判断した場合
「直近上昇相場の高値−(上昇幅×1/3)」=15,710-(16,65×1/3)=15,155円

0.382を押し目と判断した場合
「直近上昇相場の高値−(上昇幅×0.382)」=0.382押し=15,710-(1665×0.382)=15,074円

1/2を押し目と判断した場合
「直近上昇相場の高値−(上昇幅×1/2)」=15,710-(1665×1/2)=14,878円

0.618を押し目と判断した場合
「直近上昇相場の高値−(上昇幅×0.618)」=15,710-(1665×0.618)=14,681円


■どの押し目率を使うのか

押し目率を使って下げ止まりそうな位置を予測する手法は学びましたが、では、一体どの押し目率を使えばよいのでしょうか。

結論から言えば、その時の相場に影響を与えている(と思われる)状況を考えて、選択する以外ないと思います。
例えば、証券会社のサイトから相場分析レポートを読んだり、日経新聞の株式欄を読んだりしながら、チャートの動きを踏まえて、相場が強い(上昇に勢いがある=あまり下がらないで上昇)、相場が弱い(上昇に勢いがない=思った以上に下げる)を感じながら、決めていくしかないと思います。

ですから、相場が強いと見れば、1/3押し目や0.382押し目を意識して買いに行けばよいでしょう。
また、相場が弱いと見れば、1/2押し目や0.618押し目を意識して待ち伏せ買いを行えばよいのです。

押し目率を使った押し目(反転上昇する地点)の予測は、ピタリと反転上昇地点を当てるのが目的ではなく、おおよそこのあたりで反転上昇するであろうという地点を把握するために行うものです。

■相場予想の例
実は、上のチャートは、もっと長い期間で見ると、日経平均株価が平成18年のライブドアショック以降大きく調整(=下落)した後の最安値から反転上昇した相場を抽出したものです。

日本の景気が本格的に回復し始め、経済的には不安が小さいものの、北朝鮮のミサイル発射や中東での紛争、原油の高騰など政情不安が大きく注目されている時期のチャートです。

そこで、
1 経済的には不安は小さいのだから、6月14日の安値まで下げることはなさそうだ。
2 原油高騰、政情不安は気になる。
3 6/14の底値から反転したばかりなので、注意が必要だ。

など分析した結果、
1/3や0.382押しでは下げ止まらないであろう。
でも、日本経済の復活は本物だといえるから、

1/2押しあたりで下げ止まる可能性が高いので、1/2押し近辺で待ち伏せ買いだ!

というように、使うのですね。

実際には、1/2押しでは止まらず、0.618押しを若干下回って、何とか下げ止まったという感じがします。

何れにせよ、何の目途もつけずにトレード参戦するよりは、おおよそこのあたりで下げ止まりそうだということが分かるだけでも、冷静かつ根拠の高いトレードを行うことができます。

後は、実戦で経験を積んでいけば、分析の精度も上がっていくことでしょう。